新型コロナウイルス流行の収束がなかなか見えない中、現在出産を控えられた妊婦さんは不安な思いをしていると思います。
東京に最初に緊急事態宣言が発令後の4月中旬に第一子を出産したミソラ。当時は本格的に未知のウイルスが流行り出した頃で、コロナ禍での出産について何の情報もなく、とっても不安でした。
だからこそ、これから出産を控えられている方へ少しでもお役に立てればと、私の出産エピソードを紹介したいと思います。
地域や個々の状況によって変わって来ると思うので、あくまでも一個人の体験談として読んでいただければと思います。
ちなみに分娩法はソフロロジー分娩法でした。これについての詳しい記事はこちらにまとめています。
私の当時の状況
まず私の出産当時の状況を伝えると
- 初産
- 里帰り出産
- 都内の個人クリニック
- 第一回緊急事態宣言後(東京都)
- 立ち会い、面会一切不可。病院内の立ち入りも本人のみ
今はもう少し規制が緩和されているかもしれませんが、当時はこんな感じでした。
出産レポ

ここからは出産レポです。
立ち会い、面会不可になり、絶望した出産前
新型コロナウイルスがニュースになりだした2020年2月頃、新しい未知のウイルスに怯えつつ、出産予定の4月にはおさまってくれればいいなぁ、と呑気に考えていました。
ところがマスクやティッシュが店頭から消え始め、ドラッグストアに開店前から並ぶ長蛇の列を見て、尋常じゃない事態にやっと気がついたのです。
当時うちにはマスクはあったものの、毎日使うとあっという間にそこを切る状況。毎日スーパーやドラッグストアで入荷状況を確認するも、手に入らず、高額で売りつける転売業者に怒りを覚えました。このまま赤ちゃんになにかあったらどうしようと不安な毎日。
そのうちネットで立ち合い出産ができなくなった病院が出てきたことを知りました。
私達は立ち合い出産希望。新しい命が誕生する瞬間を、夫婦ふたりで迎えたかったのです。
それに夫には出産の大変さを知ってほしいという思いもありました。
出産予定の里帰り先の都内の病院は、まだ立ち合いができると知って、安堵したことを覚えています。しかしソフロロジー分娩法を取り入れているこの病院では、必ず受講しなければならない出産準備の講座が中止になっていまいました。DVDと本を渡され、イメージトレーニングを各自行うようにと言われました。
3月上旬、里帰り先の病院を受診すると、なんと切迫早産でそのまま入院することに!絶対安静が言い渡され、やることがないのでTVをつけるとコロナのニュースばかり。4月には収まるかなぁと思っていたのに逆に加速する流行。早産を免れて退院したわけですが、ついに恐れていたことが起こりました。
緊急事態宣言発令。それに伴い立ち会い、面会一切不可との病院からの連絡。
立ち合い出産の夢が打ち砕かれ、どうして我が子はこんなに大変な時期に生まれて来るのだろうかと悲観する日々を過ごしました。しかし状況は変えられないのだから悲観しても何も変わらない!一人で出産した人もたくさんいるのだから大丈夫!と言い聞かせ、出産のイメトレに励みました。
ついに、陣痛がきた!?
予定日の数日前から定期的に少しの痛みを伴うお腹の張りが!
しかし一向に痛みが強くならない。前駆陣痛ってやつなのか?
母親に陣痛が来たらそんなもんじゃ済まないから、と言われ悶々とする日々。
どれが陣痛やねーん!?
初産だし、よくわからん泣
そして予定日の翌日の朝、体に電気が走ったくらいの痛みが定期的に来るように。我慢できるし立てるけど、歩くのちょっと休憩したいなくらい。
その後はなかなか痛みが強くならず、今日もだめなのか、、、と思っていたら夜ご飯を食べ終わったあたりから痛みが強くなってきました!おお、陣痛ってやつかも…?
でもまだ全然我慢できる。そして、夜。ちょっと立つのが辛くなってきました。ぎりぎりまで旦那と一緒に耐えたいが、いつになったら病院へ行くべきなのか?
張りの間隔はもう8分間隔で来ていたので病院へ連絡すると、予定日を過ぎてるし、来てくださいとのことでした。
車の中で急に痛みが強くなり、歩くのも一苦労。
病院につくと、家族は病院に入ることさえ許されず、玄関で泣く泣くお別れしました。
病院についた途端、今までの痛みを遥かに超すような痛みが!
雷が腰を突き抜けたように、陣痛が来るたびズドーンと腰に衝撃が走る!!
必死に楽な姿勢を探すもどれも痛くて涙が出ました。
陣痛の合間に旦那に死ぬー!とLINEし、その後はひたすらベッド横の手すりにしがみつき、痛みにひたすら耐えるしかない。
一人で耐えるのがほんとに辛かった。
ついに誕生!
病院へ着いて4時間後、ついに分娩室へ移動しました。
もうとにかく痛みから開放されたい!早く産みたい!
しかしここでもしばらく一人で放置され、痛いと叫ぶと来てくれるので痛い痛いと叫んでいました笑
夫そばにがいてくれたら、、、何度そう思ったことか
そして人工破水させ、いきんでもいいよーというときが!!!
やっと産める!!
と思ったのにいきんでもいきんでも出てこない!笑
終わりが知りたくて何回いきめばいいんですかー!と聞くもあと少しと言われるだけ。
体力が消耗するから声出さないでと言われるも、痛すぎるため声を出さずにはいられない。
終始マスクはきつかったけど、すごい形相を隠せたのは良かったかもしれません。笑
もう体力の限界、、、そう思ったとき、やっとドクターが登場し、あと一回で生みましょう、と言われて最後の一踏ん張り!
病院へ到着してから約7時間後、ついに息子が産まれました!
産声を聞いた途端、安堵と感動で涙が
助産師さんが我が子と私の写真と撮ってくださり、出産後すぐに夫に電話できました。
想像を絶する痛みを経験した私は、すべての母親に感謝しました。
世の中のお母さんたち凄すぎる!!!!
こうして私の出産は無事に終わりました。
病院の様子
当時は付添の人が病院内に入ることもできませんでした。
なので家族に荷物を持ってきてもらうときは病院の外で、看護師さんを通して行いました。
病院内は人と接触するときは必ずマスクを着用していました。出産時もマスク着用で正直息苦しかったです。。。
行われる予定だった栄養士さんによるミルクや栄養のセミナーはキャンセルになり、助産師さんから口頭で軽く説明を受け、説明の紙をもらっただけでした。
そのため他のお母さんたちとの交流はほぼありませんでした。残念。
母乳外来は暫くなくなり、よっぽどの場合のみ電話してきてくださいとのことでした。
本来受けられるはずのものがなくなってしまい、わからないことがたくさんありました。疑問に思ったことや不安なことがあればためらわずお医者さんや助産師さんに聞いたほうがいいと思います!
出産を控えている妊婦さんへ伝えたいこと

大変な時期に生まれてくる赤ちゃん。普段より規制がかかったりして、思い通りの出産にはならないかもしれません。
実際私も希望していた立ち会い出産できなくなり、一人での出産は心細く、辛かったです。
でも振り返って見ると、悪いことだけではありませんでした。
・誰のことも気にせず叫べる!夫に醜態を晒さずにすむ!
私は苦しんでいるところを見せて出産の大変さを知ってほしいと思っていましたが、出産の痛みでどんな言葉を口にするか、何をしでかすかわかりません。笑
でも一人だったらそんなこと気にせずにできます!
・出産の痛みに耐え抜いた自分に自信が持てる!
あなたは一人で頑張りました!もちろん赤ちゃんも頑張ったし、医療者の方の助けもありますが、出産という命をかけた出来事を乗り越えた自分を褒めてください!
・面会はビデオ通話や写真でもできる!
面会って相手によっては気を遣ったりしますよね?
出産後は本当に体のダメージが大きいです。慣れない授乳に疲れたりもします。誰にも気を遣わず母体の回復優先で休めたのは本当に良かったです。
・ひとりじゃない
立ち会い、面会できなくなったのがもし自分だけなら、どうして自分だけ、、、と悲観的になるかもしれません。全国に、世界に、仲間がいます!入院中、他のお母さんたちとはほとんど話すことはありませんでしたが同じ状況でみんな頑張ったんだなぁと思うと、自分だけじゃないと勇気をもらえました。
・不安なことや疑問点があればためらわず病院や支援団体に相談を!
私のような初産の方は特に不安になるかもしれません。私もわからないことだらけで不安でした。病院はもちろんのこと、自治体やいろんな団体が妊娠出産、子育てについての支援や相談窓口を設けていることもあります。
私は育児する中でストレスや不安なことに押しつぶされそうになりました。そんなとき、自治体の子育て相談会に参加し、他のママやカウンセラーさんの存在に助けられました!一人で抱え込まず、誰かに頼ってください!
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